パンストの特徴や誕生と歴史について

パンティストッキング

パンティストッキングの略称パンストは、日本で用いられている名称で、主に女性が着用する衣料品を指す和製英語です。
アメリカはパンティホース、イギリスだとタイツで、フランスではコランツと呼ばれます。
このように、国によって呼び方が全く異なる衣料品ですが、腰からつま先まで覆う特徴的な形状なのは同じです。


 

下着とストッキングが1つになったパンスト

イメージ的には下着とストッキングが1つになった形で、着脱が容易なのがメリットだといえます。
また、肌が透けて見える薄さと、脚の動きに合わせて追従する柔軟性を兼ね備えます。

近年広く使われている素材はナイロンで、素材が持つ透明性や染色性を生かして、パンストが作られています。
更に、ポリウレタンと混合で使用されるケースが多いですが、これは伸縮性の付与を目的としたものです。

防寒を目的とした用途も想定されていますが、一般的にはファッション性重視で選ばれたり、コーディネートで組み合わせられる傾向です。
近年は体型補正を目的としていたり、むくみの防止や下肢静脈瘤の治療など、用途が多方面に広がっています。

 

パンストの編み方と特徴

日本での主流はゾッキと呼ばれる編み方で、サポート糸を使って編まれるのが特徴です。

光沢感は控えめで透明性は低いですから、あまり透けて見える肌を強調したくない場合に最適です。
伸縮性や肌触りといった着用感は良好なので、ファッション性よりも衣料品としての用途に向いています。

やや締めつけが強いのは気になるところですが、パンストの宿命ともいえる伝線のリスクが低く、耐久性が高いのは魅力です。

目が詰まっていて光を吸収するくらいの密度ですから、着用すると色が濃い目に現れます。
ゾッキを見分けるポイントは、未着用時に縮まっているか否かと簡単です。

 

海外のパンストは透明性に優れる交編が主流

一方、海外では透明性に優れる交編が主流で、海外メーカーの輸入品もこのタイプが多いです。
交編はサポート糸の他に、もう1本のナイロン糸を使って編む作り方です。

伸縮性は低く肌触りにソフト感はありませんが、その代わりに締めつけが弱い特徴を備えます。
透明性が非常に高く、強い光沢感が着用する方の魅力になります。

構造上、横縞が出やすい欠点はあるものの、ゾッキと比べて極端な差があるわけではないです。
伸縮性についても同様で、実際にどちらの着用感が良いかは、人によって異なる好みに左右されるでしょう。

実用性重視で長時間着用するなら、フィットして脚のむくみを防いでくれる、ゾッキが用途に適しています。
逆に、パーティーやおしゃれをする場面であれば、脚の魅力が引き出せる交編が狙い目です。

 

パンスト発祥の地はアメリカ

パンスト発祥の地はアメリカで、1960年代に初めて製品化されました。
商品が発売されるとまたたく間に女性の間で話題となり、アメリカ全土で大きなブームを巻き起こします。

ただ、日本では当初輸入する形で販売が始まり、高級品ということもあってあまり普及しませんでした。
国内でも本格的なブームが起こったのは、1960年代後半に日本の企業が国産化に成功した後です。

パンストの特徴といえる透明性や着用感を主軸に、商品開発が進められることになります。
ところが、当時は高額で希少価値が高かったことから、伝線の修理業者が登場したほどです。

耐久性は現代の製品と比べて低く、まだまだ改良の余地が沢山あったので、発展途上だったといえるでしょう。
改良は国産化が成功してから続けられ、次第に耐久性が増して伝線しにくくなりました。

 

従来のパンストの穿き方について

それと並行して生産能力の向上やコストダウンにより、価格が下がって普及する結果に至ります。
いつからかパンストは女性の靴下の座に就き、季節を問わず通年で着用するものとなります。

開発した人たちは、下着の代わりとしてパンティなしでの着用を想定していましたが、女性達はパンティの上に重ねる形で着用します。
理由は肌が透けて見えることによる羞恥心で、下着と捉えたりパンティの代わりという発想に至った女性は多くなかったようです。

日本では長らく働く女性を象徴する衣料品でしたが、女子中高生の間でも人気がありました。
しかし、1990年代を境にブームは生脚へと変わり、街中で着用した人を見かけることは珍しくなっていきます。

絶滅したわけではありませんが、学校の制服に指定されていたり、冠婚葬祭のように限られたシーンでの着用に留まります。

 

2000年代に入ってから再び注目を集めるパンスト

ただし、2000年代に入ってからはタイツブームの再燃もあって、パンティストッキングに注目が集まります。
耐久性や機能性が向上したことも相まって、中高生から社会人まで幅広く着用されているようです。

かつて生脚が占めていたのが嘘のように、現在はパンティストッキングが人気を取り戻しました。
呼称についてですが、単にストッキングというとパンティストッキングを指すことが殆どです。

パンティストッキングの名前や、略称を苦手とする女性は少なくないので、メーカーによっては代わりの名称を使って商品を販売します。
靴下全般に用いられるホーザリーは特に、代替の名称として商品名に使用されることがあります。